飲食店の面接で不安を感じるのは自然なこと
面接に不安を感じるのは、準備が足りないからではありません。何を聞かれるか分からない状態で人前に立てば、誰でも緊張します。まず、不安の中身を分けてみましょう。
- 何を聞かれるか分からない
- 質問の種類が分かれば、答えを先に用意できます。よく聞かれる質問は限られています。
- うまく話せる自信がない
- 面接で見られているのは話のうまさだけではありません。伝えたいことが整理されているかが伝われば十分です。
- 経歴を評価してもらえるか不安
- 経歴の長さより、その仕事で何をしてきたかを説明できるかが見られます。
- 応募したら断れない気がする
- 応募は入社を決めることではありません。次の章で詳しく説明します。
- 転職すると決め切れていない
- 決め切れていない段階で面接を受けても構いません。判断の材料を集める場として使えます。
応募は入社を決めることではない
応募は「この会社の話を聞いてみたい」という意思表示です。選考の途中で辞退することもできますし、内定を受けてから条件を確認して断ることもできます。
- 応募の段階で決まることはない
- 応募は選考の入口です。この時点で入社が確定することはありません。
- 面接で情報が増える
- 求人票に書かれていない仕事の流れや人員体制は、面接で聞いて初めて分かります。
- 内定後に条件を確認できる
- 内定が出たあとに労働条件を書面で確認し、納得したうえで判断できます。
- 複数を比べてよい
- 1社だけで決める必要はありません。比べたうえで選ぶほうが、入社後のずれも減ります。
面接は自分が職場を確認する場でもある
面接は一方的に評価される時間ではありません。相手も自社を知ってほしいと考えています。聞きたいことを持って行くと、緊張も少し和らぎます。
- 仕事の中身を確認する
- 担当する業務の範囲と1日の流れを聞けば、入社後を具体的に想像できます。
- 働く条件を確認する
- 勤務時間、休日、残業の目安など、生活に関わる条件を確認します。
- 人と雰囲気を見る
- 面接で話す相手が、入社後に一緒に働く人であることもあります。
- 合わないと分かることもある
- 話を聞いた結果、応募を取りやめる判断もできます。それも面接の役割のひとつです。
飲食店の面接でよく聞かれる質問
聞かれる内容は企業によって違いますが、次のような質問は多くの面接で出ます。答えを丸暗記する必要はなく、話す材料を用意しておけば十分です。
- 自己紹介をお願いします
- これまでどのような仕事をしてきたかを、1分程度で伝えます。
- 志望動機を教えてください
- なぜ飲食業か、なぜこの企業・店舗かの2つに分けて答えます。
- 転職を考えた理由を教えてください
- 現職の不満を並べるのではなく、次に何を変えたいかを中心に伝えます。
- これまでの経験で活かせることは何ですか
- 接客、調理、教育、数値管理など、担当してきた業務から選びます。
- 入社後にやってみたいことはありますか
- できる範囲で構いません。まず何を覚えたいか、から話せます。
- 勤務時間や休日の希望はありますか
- 希望は伝えてよい項目です。譲れない条件があれば、この場で共有します。
- 何か質問はありますか
- 聞きたいことを2〜3個用意しておくと、確認の場として使えます。
自己紹介の回答例
自己紹介は、経歴の読み上げではありません。どんな仕事を、どのくらいの規模で、どう担当してきたかが伝われば十分です。1分程度を目安にします。
飲食経験者の例
前職では居酒屋のホールスタッフとして約3年勤務し、後半の1年は新人の教育も担当していました。ピークの時間帯に全体の状況を見て動くことと、はじめて入ったスタッフに手順を教えることが主な役割でした。今回は、これまでの接客の経験を活かしながら、より長く続けられる働き方を考えて応募しました。
伝えたい強み接客/新人教育
飲食未経験の例
前職ではドラッグストアで販売を担当し、レジ業務と品出し、お客様からの問い合わせ対応をしていました。飲食業は未経験ですが、お客様と直接やり取りする仕事を続けたいと考えています。まずはホール業務を覚えて、少しずつ任せていただける範囲を広げていきたいと思っています。
伝えたい強み接客/幅広い業務への対応
ホワイトカラーから飲食業へ移る場合の例
前職では営業事務として、受発注の管理と社内外の調整業務を担当していました。数字の管理や、複数の部署とやり取りする仕事に慣れています。人と直接関わる仕事に就きたいと考えて飲食業を志望しました。立ち仕事やシフト勤務は初めてになりますが、まずは現場の流れを覚えることから始めたいと思っています。
伝えたい強み数値管理/関係者との調整
例文はそのまま使わず、ご自身の経歴に置き換えてください。経験していない業務や、確認できない数字は書かないようにしてください。
志望動機の回答例
志望動機は「なぜ飲食業か」と「なぜこの企業・店舗か」の2つに分けると考えやすくなります。後者は、求人ページや店舗の情報を見て気になった点を1つ挙げれば十分です。
飲食経験者の例
接客の仕事は続けたいと考えていますが、今の働き方のままでは長く続けるのが難しいと感じています。貴社の求人には勤務時間と休日の記載があり、働き方を具体的に想像できました。これまで担当してきたホール業務と新人教育の経験を活かしながら、腰を据えて働きたいと考えています。
伝えたい強み接客/継続して働く意思
飲食未経験の例
お客様と直接やり取りする仕事を続けたいと考え、飲食業を志望しました。貴社の店舗を利用したときに、スタッフの方の案内が丁寧で印象に残っています。未経験のため覚えることは多いと思いますが、前職の接客で身につけたお客様への対応を活かして、早く戦力になれるようにしたいと考えています。
伝えたい強み接客/学ぶ姿勢
ホワイトカラーから飲食業へ移る場合の例
前職では業務の流れを整理して改善する仕事をしてきました。人と直接関わる現場で働きたいという気持ちが強くなり、飲食業を志望しています。貴社は複数の店舗を運営されており、将来的には店舗運営にも関わりたいと考えています。まずは現場の業務を覚えたうえで、前職の管理や改善の経験を活かせる場面を探していきたいです。
伝えたい強み業務改善/店舗運営への関心
転職理由・退職理由の伝え方
退職理由は、今の職場の悪口にする必要はありません。同時に、つらかったことを無理に前向きな言葉へ言い換える必要もありません。事実を短く伝え、次に何を変えたいかを中心に話すと伝わりやすくなります。次の順番で整理してみてください。
- 現在の状況
- 今どのような働き方をしているかを、事実として短く伝えます。例:休日が月に6日で、連休を取ることが難しい状況です。
- 転職で変えたいこと
- 何を変えたいのかを1つか2つに絞ります。例:休日の日数と、勤務時間を安定させたいと考えています。
- 次の職場で実現したいこと
- 変えたうえで、どう働きたいかを伝えます。例:体調を保ちながら、接客の仕事を長く続けたいと考えています。
- その企業に興味を持った理由
- 求人や店舗を見て気になった点を1つ挙げます。例:勤務時間と休日が求人に明記されていた点に安心しました。
今の職場を辞めたい方の例
現在の店舗では人員が少なく、休日が月6日で連休を取ることが難しい状況が続いています。接客の仕事自体は続けたいと考えていますが、この働き方のままでは長く続けるのが難しいと感じ、転職を考えました。次の職場では、休日と勤務時間が安定した環境で、これまでの接客と新人教育の経験を活かして働きたいと考えています。
伝えたい強み接客/継続して働く意思
事実を伝えることと、批判することは別です。「人が足りない状況が続いています」は事実の説明です。無理に前向きな言葉へ変換しなくても構いません。
飲食経験者が伝えられる強み
同じ業界からの転職では、経験があること自体は珍しくありません。何をどのくらい担当したかを具体的に話せると、伝わり方が変わります。
- 担当した業務の範囲
- ホール、キッチン、レジ、発注など、実際に任されていた業務を挙げます。
- 店舗の規模と体制
- 席数、1シフトの人数、1日の来客数など、話せる範囲で規模を伝えます。
- 新人教育の経験
- 何人に、どのくらいの期間で、何を教えたか。
- 繁忙時間の対応
- 混雑時にどう優先順位を決めていたか。
- 数字に関わる業務
- 発注、原価、売上の確認など、担当していた範囲を伝えます。
- クレーム対応
- どのような場面で、どう対応したか。結果まで話せると具体的になります。
未経験者が伝えられる経験
飲食業が未経験でも、これまでの仕事で身につけた力を伝えられます。前職と同じ形で使えるとは限らないため、飲食のどの場面につながるかまで話すと伝わります。
- 接客・販売の経験
- お客様対応、商品説明、レジ業務は、ホール業務に近い部分があります。
- チームで進めた経験
- 役割の違う相手と連携した経験は、ホールとキッチンの連携につながります。
- 手順を守って作業した経験
- 製造や物流での正確さや衛生への意識は、キッチン業務で活きます。
- 数字を扱った経験
- 売上や在庫の管理経験は、店舗運営や発注業務につながります。
- 人に教えた経験
- 後輩の指導や引き継ぎの経験は、新人教育で活かせます。
- 体力面や勤務時間への理解
- 立ち仕事やシフト勤務が初めての場合は、その点を理解したうえで応募していることを伝えます。
店長・マネジメント経験者の回答例
店長やマネージャーの経験がある場合は、人と数字の両方をどう扱ったかを話せると伝わります。規模や体制は、話せる範囲で構いません。
店長経験者の例
前職ではカフェの店長として、スタッフ十数名のシフト作成と育成、発注と在庫の管理、売上の確認を担当していました。人が定着しない時期があり、新しく入った方が最初の1か月で辞めないよう、教える手順を書き出して担当者を決める形に変えました。次の職場でも、現場に立ちながらスタッフが働きやすい体制をつくる役割を担いたいと考えています。
伝えたい強み店舗運営/育成の仕組みづくり
店長候補・副店長経験者の例
副店長として、店長の不在時の店舗運営とシフトの調整を担当していました。数字の管理は発注と日次の売上確認までを任されていました。今後は店舗全体の運営に関わりたいと考えており、任せていただける範囲を広げられる環境を探しています。
伝えたい強み店舗運営/シフト調整
面接で自分から確認したい質問
「何か質問はありますか」と聞かれたときのために、2〜3個用意しておきます。条件の確認は聞いてよいことです。入社後を具体的に想像するために聞く、という姿勢で伝えます。
- 1日の流れ 入社後に担当する業務と、1日の流れを教えていただけますか。
- 人員体制 1つのシフトは何名くらいで回されていますか。
- 勤務時間と休憩 1日の勤務時間と、休憩の取り方を教えていただけますか。
- 残業 月の平均的な残業時間を教えていただけますか。
- 希望休 希望休はどのように決めていますか。
- 配属先 入社後の配属先はいつ頃決まりますか。
- 教育 入社後は、どのくらいの期間で何を覚えていくことになりますか。
- 評価 昇給や役職登用は、どのような基準で決まりますか。
- 一緒に働く人 現在はどのような年代の方が働いていますか。
給与や休日の見方をもう少し詳しく確認したい方は、条件の確認をまとめた記事も参考にしてください。この記事の末尾からご覧いただけます。
オンライン面接で確認したいこと
オンラインで面接を行う企業もあります。話す内容の準備に加えて、環境の確認をしておくと落ち着いて臨めます。
- 接続の方法
- 使用するツールと、URLがいつ届くかを事前に確認します。
- 通信環境
- 途切れにくい場所を選びます。つながらなかったときの連絡先も聞いておくと安心です。
- カメラと音声
- 開始前に映り方と聞こえ方を確認します。逆光になっていないかも見ておきます。
- 背景と周囲の音
- 静かな場所を確保します。難しい場合は、その旨を先に伝えておく方法もあります。
- 手元のメモ
- 聞きたいことをメモにしておけます。読み上げにならない程度に、要点だけを書いておきます。
- 対面との違い
- 画面越しでは反応が伝わりにくいため、対面より少しゆっくり話すと伝わりやすくなります。
面接前に練習する方法
話す内容は、頭の中で考えるより声に出したほうが整理できます。UPROキャリアでは、求人に応募しなくてもAIコーチと面接の練習ができ、回答へのフィードバックを確認できます。
- 声に出して話してみる
- 書いた内容を読むのと、話すのとでは長さが変わります。実際に話して長さを確かめます。
- 録画して見直す
- 話す速さや表情は、自分では気づきにくい部分です。録画すると確認できます。
- よく聞かれる質問から始める
- 自己紹介、志望動機、転職理由の3つを先に整理しておきます。
- 何度でもやり直す
- 1回でうまく話せる必要はありません。繰り返すうちに、話す順番が自然に決まってきます。
面接後に入社するか判断すればよい
面接を受けたからといって、入社しなければならないわけではありません。聞いた内容をもとに、落ち着いて判断してください。
- 聞いた内容を書き出す
- 勤務時間、休日、業務範囲など、面接で聞いた内容を忘れないうちにメモします。
- 求人票と照らし合わせる
- 記載と説明が一致しているか、違っていた点はないかを確認します。
- 労働条件を書面で確認する
- 内定後に示される労働条件通知書で、給与や勤務時間を確認します。
- 辞退することもできる
- 話を聞いた結果、合わないと判断すれば辞退できます。それも確認した意味があります。
希望から求人を探す
求人を見ることは、応募することではありません。今の職場と休日・給与・勤務地を比べるところから始められます。
面接の練習をしてから応募できる新着求人
UPROキャリアに掲載中の飲食・販売サービスの求人から、新しく公開されたものを紹介します。休日や給与は企業ごとに違うので、条件を見比べてください。
Disney HARVEST MARKET 正社員募集
人気店 Disney HARVEST MARKETの正社員へ|ディズニーの世界観を届けるカフェ
伊右衛門 正社員募集
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ROSEMARY'S TOKYO 正社員募集
【未経験歓迎】ROSEMARY’S TOKYOの正社員へ|新宿駅直結の人気イタリアンカフェ
よくある質問
Q
応募したら必ず入社しなければいけませんか?
そのようなことはありません。応募は選考の入口で、この時点で入社が確定することはありません。選考の途中で辞退することも、内定後に労働条件を確認したうえで断ることもできます。
Q
飲食店の面接では何を聞かれますか?
自己紹介、志望動機、転職を考えた理由、これまでの経験で活かせること、入社後にやってみたいこと、勤務時間や休日の希望などが多く聞かれます。最後に「何か質問はありますか」と聞かれることも一般的です。
Q
退職理由はどう伝えればよいですか?
今の職場の批判にする必要はありませんが、つらかったことを無理に前向きな言葉へ言い換える必要もありません。現在の状況を事実として短く伝え、転職で変えたいこと、次の職場で実現したいことの順に話すと伝わりやすくなります。
Q
未経験でも面接で評価されますか?
未経験可の求人では、経験の有無よりも、働き方を理解しているか、続けられる見通しがあるかが見られる傾向があります。前職の接客や作業の経験が、飲食のどの場面につながるかを説明できると伝わりやすくなります。
Q
面接の練習は応募しなくてもできますか?
できます。UPROキャリアのAI面接練習は、求人へ応募しなくても利用できます。質問に答えると回答へのフィードバックを確認でき、録画を見直すこともできます。利用は無料で、LINEログインが必要です。
Q
面接で緊張してうまく話せませんでした。挽回できますか?
面接で見られているのは話のうまさだけではありません。伝えたいことが整理されているか、働き方を理解しているかも見られます。結果は企業の判断によりますが、次の面接に向けて、話す順番を決めて練習しておくことはできます。
Q
面接で条件を聞くと印象が悪くなりませんか?
条件の確認は聞いてよいことです。入社後を具体的に想像するために聞く、という伝え方であれば話しにくくなることは多くありません。優先度の高いものから2〜3個に絞ると、話の流れを保ちやすくなります。